2013年09月22日。
なんだか疲れが出て、お昼の予定を取りやめてだらり。>_<
夕方池袋にでて映画鑑賞ー!
「風立ちぬ」見てきました!
(写真は映画パンフ。なんか赤いな。)
公式サイトなどは見ないで行くのが何時ものスタイル。
とはいえ話題作なのでチラホラ感想は聞こえていて、
それがとても賛否両論だったので、
はてさて私にはどうかしら?と思ったら。
…おお、ごにょごにょ(^^;;
若干ネタバレになりますので感想は隠しときます。
絵はすばらしかった。
ちゃんとレンズに写っているものとして目を描いてあるとか、どんだけ力入れてるの!
震災の時の群衆絵とか、そこだけループで見ときたい密度でした。
生き生きと揺らぎある作画はさすがです。(ただ、上のタイトル絵の腕のつき方はなんとなく気持ち悪いのだけど。これも揺らぎの範疇かな)
この作画の素晴らしさがあるから、私のなかで宮崎作品ランクつけるならポニョの上。
※ちなみにポニョは下から一位です。
映画の後はごはんー!
日本酒の揃えが素敵なので、と友達に連れてってもらったお店。
良いお店だったなー。^_^
食べ物も肴な感じですが、どれもいけました^_^
以下感想。
ものづくりへの真摯さを見るも、なぜ作るのか、を意図して無視した流れで、そこに座りの悪さを感じた。「作る」ことにしか注力してない。目的は「戦いに勝つ」ためだと思うのに、登場人物たちのその辺りへの関心は薄くて、なんとなく学生の研究課題に対する情熱のような、そんな薄さを感じた。
最後のシーンに、自分の作ったものの末路に対してやっと思いはせるのだけど、作中それまではそんなところは微塵もないし、飛びすぎて説明不足に感じた。
映画というものは何の説明なくてもその作中だけでわかるようにして欲しいと思うので、作中で作った飛行機(九試単座戦闘機)の末路ではなくいきなり出てきた零式の末路を言うのは腑に落ちない。実際の二郎が零式をつくったこと、知らない人だっているだろう。むしろ零式を作る過程の葛藤とか出せばもっとぐっとお話に入れたと思うのだけど…、
歴史を知ってるから補正が入って感動する、なら、本当はなかったドラマチックな恋愛を差し込まれることに違和感はないのかしら。この主人公を書くなら、実際にあったことを淡々とそのまま追う方がぐっとくると思うのだけど。
それをしなかったのでこの映画単体では、儚い恋愛が主に見えた。
そしてその恋愛も、ジブリ節によってまっすぐすぎて葛藤なさすぎて、嘘くさくしか見えなくて、気が散って感情移入できなかった。
耳をすませばくらい若い二人なら青春だね、で終わるけど、大人な二人がこれをやると大昔の邦画みたいだ。
偶然の再会、恋に落ちる、しかし彼女は不治の病、って、設定がベタ甘すぎる。
いや、それだけならいいのだけど、そういう形式美的な恋愛にチラチラ差し込まれた現実的な性的シーンに違和感というか。
どっちかにしてほしい。
なんだか無理やりエロス差し込む邦画みたいだ。
うん、これ、「邦画みたい」が私の感想。
宮崎監督が実写映画を作ったらこんな感じになるんだな、と、
何となくそういう風な感想を持ちました。
感情移入できないって言えば主人公の声がどうにも違和感だったなあ。静かで寡黙な人物なら良いのだけど、二郎さん思いのほか活動的で良く喋るんだもの。若々しく快活なジブリ絵の二郎には、ねちょっとしたあの声は合わないと、最後のシーンまで思っていたのも話に入り込めなかった一端。